早いもので今年もあとわずかになりました。2024年は春と秋の催しを無事に開催でき、みなさんと一緒に楽しく過ごすことができました。きっと学び舎もよろこんでいることと思います。本当にありがとうございました。
たにしの楽校保存会スタッフの皆さんは、もっと回数を増やし、多くのみなさんと楽しみたいと張り切っており、来年の活動を今からとても楽しみにしております。
先日、たにしの楽校の図書室で素敵な詩集を見つけました。
「一年一組の詩集」(株式会社理論社/1983年)、「天使のいる教室」(株式会社童心社/1996年)。
子供たちの詩を目にすると、普段当たり前の日常の生活の中でこんなにも素直な心で物事を見ていることに心打たれます。同じものを見ていても、モノの見方や、考え方が人それぞれの違いに「みんなちがって、みんないい」の金子みすゞさんの詩を思い出します。
多くのみなさんのご理解に支えて頂き、来年はたにしの楽校保存活動を始めて20年になります。これまでの活動で、この木造建築の佇まいに「文化的価値」「社会教育的価値」があることを再認識し、これからの10年に向けた活動計画書を鶴岡市に提出しました。
たにしの楽校に希望の光を当てて、今後さらに人々が集う魅力ある場所にするため、様々なアイデアを検討しています。
・調理場の修繕やトイレの改修
・職員室をカフェとして活用
・音楽室を展示スペースに
・校庭を会場としたコンサート
・体育館を音楽スタジオに利用 etc.
地元の旬の野菜などを使い土・日などに“がっこうカフェ”を実施する、ケーキやデザートなどの食べ物を提供できる場にしていく、なんてアイデアも…。
実現していくには、もちろん課題もありますが、この場所をいろいろな用途で活用できるといいなと思っています。
5年ほど前から2階の教室は、童謡詩人・金子みすゞ「みすゞ文庫」(JULA出版局、金子みすゞ著作保存会)になっておりますが、これもいろんな方々のご理解とご協力のもとで実現に至りました。
山里の学び舎に多くの方が来たいと思ってもらえるよう、本質的な憩いの場にして行けたらと、夢は膨らみます。
社会に出て仕事を始め、充実していた日々のはずが、ふと立ち止まった時に「何かが違う」「本当に必要なものは何か」と気づかされる…。社会の「文化財産、宝物」となる貴重な木造建築「たにしの楽校」の活動は、社会にとって必要なモノを見極め「何を残すのか」を問いかけます。たにしの楽校として独自性のあるユニークな事業を育んでいくために、これからも行政の方やみなさんと一緒に進めて行きたいと思っております。
5月に予定する開校日、またみなさんにお会いできることをとても楽しみにしております。来年もどうぞよろしくお願い致します。
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